抜群の就職活動

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労基法の女性保護規定が撤廃されて個人の能力の勝負になったことで、能力に自信のある女性たちはむしろ女性同士の連帯は足枷になると考えることもありえよう。 しかしながら、たとえば深夜業規制が撤廃となれば、深夜業を断わった女性を解雇するといった不利益処分が表面化することは十分に予想されるし、これまでの補助的・定型的業務を担当していた「一般職」的な女性の職域が狭まることにより、多くの女性が正規従業員としての雇用を脅かされることにもなる。
さらに有能な女性に対しでも、能力勝負ということになれば男性の側からのいやがらせやセクハラもこれまで以上に頻発するおそれもあろう。 要するに、女性が主体的に雇用社会の地位を確立していくためには、雇用平等が進むこれからの時代こそ、効果的な連帯の必要性は差し迫ったテーマとなるはずである。

ではどのように実りある連帯を実現していくか。 これは、女性全般に課された課題であるといえようが、少なくとも、自分の会社だけではなく他の企業の女性をも含めた情報交換と相互啓発のネットワークの構築は不可欠であろう。
実際にも、すでに多くの専門職の女性がさまざまなネットワークを通じて情報交換を密にし、連帯の輪を広げつつあるし、自治体に設けられている「女性センター」などの公的機関は、ネットワーク作りの1つの拠点として予想以上に活用されている。 ネットワークを通じて他企業での取扱いの実態を知ったうえでの労働条件改善の要望はそれだけで説得力を有するし、自分がおかれている立場を客観的に理解して戦略を講じる前提にもなる。
さらに、労働組合での女性の発言力の強化も重要であろう。 深夜業に妻も駆り出されれば、夫が家事や子供の面倒を見ざるをえない局面も出てくる。
要するにこれからの女性の問題は、即、男性の問題でもあるのだということを男性たちにわからせるために、組合における女性の執行委員の輩出や女性の状況を踏まえた取組みの構築に女性組合員自身が動かなければならない。 連帯のためのこうした基礎的作業のうえに、個人としての女性の自立も可能となるであろう。
パートタイマーは、通常「短時間労働者」と訳される。 実際、欧米ではまさに所定労働時間より短い時間勤務する労働者をパートタイマーと称する。
ところが日本でパートタイマーといった場合、それはもちろん短時間労働者である場合が多いが、むしろパートタイマーという「身分」を意味しており、したがって労働時聞はまったく正規従業員と同じなのにパートタイマーと呼ばれている労働者が珍しくない。 このような混乱を整理するために、1993年に制定されたいわゆる「パート労働法」は、そこで対象とする労働者を、当該事業場における通常の労働時間よりも短い時間勤務する労働者と定義し、所定労働時聞が正規従業員と同一である者については、パートタイマーという呼称はふさわしくないとの意図を示している。

ではパートタイマーの雇用管理について、パート労働法は概略どのような規制を行っているであろうか。 実はこの法律は、労基法とは著しく異なり、労働条件の1つひとつについて労働者を保護するための規制をするという形をとってはいない。
法によって直接使用者に命じられているのは、労働契約締結時に労働条件について書面を交付することと、短時間労働者用の就業規則の整備のみであり、その他の適正な労働条件の確保や雇用管理の改善については、ほとんど指針に委ねられている。 指針で明らかにされているのは「雇い入れ通知書」の交付、パートタイマーを含めて常時10人以上の労働者を雇用する使用者に対するパートタイマー用就業規則の作成の義務づけ、時間外労働の回避努力、年休の比例付与などである。
このように指針ではかなり細かくパートタイマーの保護を目的とした雇用管理の改善を会社に指導しているが、法律でも指針でもふれられていないのが賃金と雇用継続である。 よく知られているように日本では、同じ仕事を同じ時間遂行するパートであっても、パートタイマーという身分である限りは正社員より賃金が低いのが通常である。
したがって、少なくとも同じ仕事をしている正規従業員の8割を下回る賃金は違法であるとのM警報器事件判決の判断は、人事管理上、いわゆる「身分だけのパート」の賃金を極端に抑えることはすべきでないという示唆にはなろう。 今後は、たとえば身分だけのパートとして就労する労働者が、同じ仕事をしている正社員と比べてあまりにも自分たちの賃金が低すぎると判断した場合には、少なくとも正規社員の8割程度への引き上げを使用者に要望するという対応が考えられる。
またパートタイマーは期間雇用であることが多く、期間雇用である限りは期間が満了すれば自動的に労働契約関係も終了するのが原則であり、使用者に契約を更新する義務はない。 ところが、何度も期間雇用を反復しているうちに何の意思表示も手続きもなく自動更新しているような状態になることがある。
そのような場合は、更新の回数や仕事の内容、雇用管理の形態などを加味して、期間を定めない正規従業員と同様の契約形態になっていると判断されることがある。 つまり、使用者側は、期間雇用であることを明確にするためには、たとえ実質上長期に雇用する場合でも、期間満了ごとにきちんと更新の手続きをとっていく必要がある。
さらに働く側からすれば、自分の雇用形態が中途半端な、使用者側にのみ都合のよいものになっていないかどうかをチェックし、パートタイマーという就労形態の改善を真剣に考える必要があろう。 派遣という形態の就労は急速にひろがっており、すでに80万人を超えてさらに多くの労働者が派遣によって就労している。
派遣とは、法律的にいえば、派遣会社などが雇用する労働者を、派遣先の指揮命令のもとに働かせるものである。 このような雇用形態は、労働者派遣法制定以前は、いわゆる労働者供給事業のー形態として職業安定法によって禁止されていた。
1980年に制定され、翌年実施された労働者派遣法は、派遣業の許可・届出制や派遣対象業務の限定、派遣契約内容の規制、派遣元・派遣先の法的な責任の振り分けなど、について詳細な規定をおき、厳格な条件のもとに労働者派遣を認めたものである。 その後規制緩和の要請に応じて派遣対象業務の拡大がなされたが、それでも業界はあき足らず、雇用流動化と多様な就労形態を容認していく立場から、政府もこれに呼応し、むしろ一定の派遣禁止業務を列挙してそれ以外は自由化するという、いわゆる「ネガティブリスト」化の方向が明示された。
もちろん、すべての業務が派遣を許されるということにならないのは明らかであるが、この傾向は将来とも続くであろう。 なお60歳以上の高齢者については派遣対象業務の制限はいくつかの例外を除いて撤廃されている。

派遣をめぐる法的問題の最大の論点は、派遣先と派遣元および派遣労働者3者間の権利義務関係である。 たとえば、放送番組の制作スタッフの多くは派遣されて放送会社で働き、労働時間や指揮命令系統などは放送会社の従業員と同一であるのが通常である。
それでは派遣スタッフの労働組合が派遣先に対して団体交渉を要求した場合、派遣先使用者はこれに応じる義務を課されるであろうか。

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